過激な転売ヤーグループ「本龍」のリーダーが語る、その手段と目的とは?

転売ヤーグループ「本龍」リーダー
川口 大和(かわぐち やまと)氏(右から四番目)

―はじめに、川口さんが立ち上げたグループ「本龍」の名前の由来を教えてください。

川口:「中国人みたいなことをやってる日本人」ってイメージで日本と龍から「本龍」ですね。

―本龍は過激な転売ヤーグループとして有名ですが、最初はどのような手段を使って商品を調達していましたか?

川口:転売ヤーを始めた当初は主に限定品を狙っていました。下調べをしっかりし、ターゲットの販売が開始されると同時に大量購入を行うという手法です。限定品を買い占めるために複数のアカウントと端末を持つこと、他の転売ヤーたちとの協力関係を構築するのに苦心していましたね。

―なるほど、では転売ヤーを始めたきっかけはなんだったのでしょうか?

川口:単純に貧困が原因ですね。元々は裕福な家庭だったのですが自分が中学のときに両親が離婚をして、それを機に一気に貧乏になりました。明日食べる金にも困るようになって、それでもまだアルバイトできる年齢でもなかったですから、背に腹は代えられなかったです。

―でも、転売ヤーを始めるのに軍資金が必要では?

川口:無在庫転売って手法があるんで、資金面に問題はなかったです。それに当時は別に逮捕されてもかまわないと思っていましたから、結構きわどい踏み倒しなんかも平気でやっていましたね。おかげで一気に生活が潤って笑いが止まりませんでしたよ。そのとき自分に転売を教えてくれた先輩とは今でも一緒にやっています。金が増えれば仲間も増えて、気付けば大規模なグループになっていましたね。

―私は正直、転売ヤーに良い印象がありません。生産者と消費者の間に割って入ってお金だけを奪う、泥棒のようなものだと思っています。私と同じような考えを持っている人たちは多いと思いますが、川口さんはそのような声をどのようにお考えですか?

川口:別に他人にどう思われようと構いません。まぁ、自分が欲しいものを購入するとき、転売ヤーのせいで売り切れになっていて、それがフリマサイトで高値で売られていたとしたら、普通にムカつきますよね。邪魔な存在だと感じます。

―では、なぜそのようなことをやめないのですか?

川口:金のためです。当然でしょう。やりたくない仕事でも金のためにやる。みんなそうじゃないんですか? それに、自分たちのやっていることは法的には問題がないんです。

―法的に問題がなくても、倫理的な問題があると言えます。貴方たちの活動によって本来手に入れることができたはずの商品が高値で取引されてしまい、必要な人たちが手に入れることができなくなってしまっているということもあるんですよ?

川口:そうかもしれませんが、私たちの存在がなければ生産者たちは自分たちの商品を適正価格で売ることができるとは限らないですし、価格が高騰したら手が届かない消費者なんてそもそも購入意欲が低いんです。そういった人物たちを市場から排除することによって、本当の適正価格を目に見える形で世に提示して差し上げているといった点で、我々はある意味生産者と消費者の間に立つバランサーとして社会に貢献しているわけです。

―それはただの言い訳に過ぎないんじゃないですか。本当に社会的に貢献したいなら、もっと他に方法があるはずですよ?

川口:それは分かっています。自分自身いつまでも転売ヤーをやっていくつもりなんてありません。世の中の役に立たない違法スレスレのグレーな行為などではなく、もっと誰にでも胸を張って言える、明確に社会的に意義のある活動をしていきたいと考えています。

―それは素晴らしいですね、具体的に教えてください。

川口:はい、今後は転売ヤーとしての経験とノウハウを生かして貧困家庭などから子供を買い上げ、富裕層に転売するビジネスを行っていきたいと考えています。

―悪化しているじゃないですか! 早く捕まってください!

川口:子供ではないですが、あなたがその第一号です。

―え? どういうことですか?

川口:いるんですよね。中年男性が好きだという富豪が。このようにハンティングをすれば費用はゼロですみますから、これほど効率の良いビジネスはありません。

―ちょっと、やめてください! すいませんでした! もう転売をやめろとか調子に乗ったこといいませんから、助けてください!

川口:「本龍」も大きくなりすぎて、こういうマネしないとみんなを喰わせていけないんですよ。勘弁してくださいね。

川口氏の周りにいた全員が私を取り囲み、手足をロープで縛り、猿ぐつわをして拘束した。

その状態のまま何度も何度もスタンガンによる電流を浴びせられ、もはや私には叫ぶ気力も暴れる体力もなくなり、なすがままに大きな麻袋の中へと押し込まれた。

一体誰が私を売ったのだろうか――。

必死で考えを巡らせたが、その見当が付く前に意識が途切れた。

※このインタビューはフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です