オカリナでアパートの隣人を意のままに操る女性 – キモいおじさんたちは大嫌いでも、本命彼氏は大大大大大好き!

榎本 亜美(えのもと あみ)氏

―こんにちは、榎本さん。榎本さんはオカリナを吹くことでアパートの隣の部屋に住む中年男性を自由自在に操っているとうかがったのですが、それは本当ですか?

榎本:はい、本当です。私は築30年のアパートの2階、202号室に住んでいるんですが、201号室のおじさんをオカリナで飼い慣らしています。

―オカリナを始めたきっかけは何ですか?

榎本:それは一ヶ月ほど前に近所のバザーで偶然見つけたのがきっかけでした。ただ可愛いなと思って買ってアパートで何気なく吹いていただけなんですが、そのとき201号室のおじさんに「笛の音がうるさい!」と怒鳴りこまれたんです。

―それは恐いですね。

榎本:はい、もともと少しでも私が物音をたてると壁を叩いてきたりする神経質でイヤな隣人だと思っていたんですけど、直接ドアを叩いてきて面と向かって文句を言われたのはそのときが初めてでした。でも、初めて私の顔を見たその瞬間、怒っていたおじさんの顔が一瞬ニヤッと歪んだんですよ。『まったく若い子はしょうがないなぁ』と心の声が聞こえてきそうな鼻の下を伸ばした情けない顔で、それを見たとき私は直感的にこのおじさんなら手なずけられるだろうなと感じたんです。

201号室のおじさん

―なるほど、若い女性に弱そうな印象を受けたんですね。手なずけた結果、榎本さんはそのおじさんをどういったことに活用されているのでしょうか?

榎本:NHKや訪問販売、ゴキブリなどが出たときには退治しにきてもらったり、お小遣いをもらったりしています。私が部屋でオカリナを吹くと向こうから私の部屋の前にやってきて、ドアをノックしてきます。

―なるほど、オカリナにはそのような使い方があるのですね。ちなみに、決められた音階や曲などで呼び出すんですか?

榎本:はい、「メリーさんの羊」を吹いたらその合図です。

―しかし、よく知らない男性にそのようなお願いをするなんてとても危ないのではないでしょうか?

榎本:おじさんが勝手にやっていることですから、私に非はないと思っています。お金のことなんかも直接私の口から「お金をください」と言ったことはなく、「今月苦しくて……」と呟くと、「そうか、じゃあこれで何か食べなさいよ」とおじさんが勝手にお金を出してくるんです。だから私は何も言っていないし頼んでもいませんので、もらったお金を返済する義務などないと思っています。友人にこの話をすると「パパ活をしているのか?」と驚かれるのですが、私はおじさんに指一本触れさせていません。ただ単に使える仲間を呼び出して目の前の問題を解決してもらうだけですから、ゲゲゲの鬼太郎の妖怪オカリナみたいな感覚ですね。

―でも、お話をうかがっているだけでも男性には下心があるような気がしてなりません。そのようなことをしているとあとで痛い目を見るのではないでしょうか?

榎本:大丈夫です。何かあったときのために最近203号室のおじさんもオカリナで呼び出せるように仕込みました。どちらかとトラブルになったらどちらかを呼び出して戦わせようと思っています。

203号室のおじさん

―なるほど、それは安心ですね。ちなみに、203号室のおじさんを呼び出す際にはどんな音楽を演奏されるのですか?

榎本:きらきら星です。

―榎本さんは現在付き合っている男性はいるのでしょうか?

榎本:はい、医大生の彼がいます。私の方が社会人でお姉さんなので弟みたいな感じなんですけど、すごい手の掛かるヤツで(笑)親もお金持ち出し将来お金持ちになるのが目に見えているので顔はそんなでもないんですけど、とにかくモテるんですよ。合コンとかで遊びまくってて、もう何度も浮気とかされてるんですけど嫌いになれないんですよね(笑)

大好きな彼氏と

―隣室のおじさんたちが聞いたら嫉妬でおかしくなってしまいそうな話ですね。

榎本:でも、私おじさんって本当に無理なんですよ。歳を重ねている分だけ肌とかも汚いし、加齢臭とか臭くてたまらないし、お金のためにおじさんと付き合う女の子とか見てるとドブさらいをして小銭を探しているみたいですごく軽蔑しちゃいます。やっぱり彼氏にするなら多少は性格が悪くても清潔感がある同世代か年下ぐらいの方が全然いいと思うんですよね。

―ところで、榎本さんはなぜそんな中年の独身男性が住むようなアパートで暮らしているのですか?

榎本:聞いてくださいよ、それも全部彼のせいなんです!「同棲しよう」って言うからそれまで借りてたマンションとか全部引き払って彼のマンションに入ったのに、同棲して1か月もしないうちにいきなり「別れよう」っていわれて無理矢理追い出されたんですよ。それでとにかく寝る場所だけでも確保しなくちゃいけないと思って、彼のマンションの近くにあった今のボロアパートに入居するようになったんです。

―それは辛いご経験でしたね。では、今現在はフリーということなんですか?

榎本:いや、だから彼氏だって言ってるじゃないですか(笑)同棲は解消されましたけど頻繁に彼の部屋に行ってます。ショートメッセージで2文字「今夜」って連絡がきたらバカにされてるなと思っていてもホイホイ駆けつけちゃうんですよね(笑)スープの冷めない距離なのでご飯も作って持っていったりしています。本当、悪い男の子につかまっちゃったなって思ってます(笑)でも、笑うと笑顔が本当に可愛くて、嫌いになれないんですよね(笑)

―なるほど、まるで榎本さんもオカリナを吹くとやってくるおじさんたちみたいですね(笑)

榎本:全然違うと思いますけど。キモいおじさんたちと一緒にしないでください。

―失礼しました。彼とうまくいくといいですね。ありがとうございました。

※このインタビューはフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。

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