【感動】お店の人形が死んだ兄の声で喋るようになりました! 兄弟愛が生んだ奇跡の物語! エスニックスイーツ専門店 MES(マジカル・エスニック・スイーツ)

萩原 優(はぎわら ゆう)氏

―萩原さん、取材に応じてくださってありがとうございます。まずは貴店、エスニックスイーツ専門店「MES(マジカル・エスニック・スイーツ)」で不思議な現象が起こっていると聞きました。何が起こっているのでしょうか?

萩原: はい、実はお店に飾っているイメージキャラクターの人形「エスニくん」が先月から突然、死んだ兄の声で喋り始めたんです。

―え、それは恐ろしい怪奇現象ですね!

萩原:自分にとっては全然恐ろしいことではないですね。優しくて頼りがいのある兄がお店と僕のことを心配して天国から助けにきてくれているので、嬉しいという感じの方が強いですね。

―亡くなられたお兄さんは生前も弟さん思いの責任感の強い方だったということでしょうか。

萩原:本当にそうなんです。強くてカッコ良くて、泣き虫な僕をいつも引っ張ってくれていました。死んでも未だに迷惑を掛けて申し訳ないなとも思っています。

―お兄さんが亡くなられたきっかけを教えてください。

萩原:兄は三ヶ月前に交通事故で殺されました。なんの罪もないのに、どうして兄が死ななくてはならなかったんだと未だに犯人のことが許せません。

―なるほど、それはお辛かったですね……。

萩原:はい、この店は半年前に兄と一緒に開業したばかりの店で、まさにこれから二人で頑張っていこうってところで兄に旅立たれてしまって……一時はもう本当にどうしたらいいのかって不安で頭がおかしくなりそうでした。

―そんなご状況の中で、先月から突然あの人形が喋り始めたと。

萩原:はい、そうです。第一声は「何泣いてんだよバカ!」でした。あの優しい兄の声のままで、もう本当にビックリしました。兄が殺されたときは「神様なんていない」と思って泣きましたけど、エスニくんの身体を借りて兄が喋り始めたときには「神様って本当にいるんだ」と思って泣きました(笑)人間って勝手ですよね(笑)

不意に萩原氏が人形の方を向き、声を上げた。

萩原:ちょっと、うるさいな(笑)いいじゃん、別に! 今俺のインタビュー中なんだからほっといてよ(笑)

―あの、どうかされましたか?

萩原:いや、今兄がツッコミを入れてきたんですよ。「何言ってんだよバカ!」って(笑)

―私には何も聞こえませんでした。

萩原:はい、どうやら僕にしか聞こえないみたいなんです。こんなにハッキリと聞こえるのに、おかしいですよね。

兄の声で喋るといわれる「エスニくん」
筆者には何も聞こえなかった。

―おかしいですね。私たちが見たり聞いたりするものは脳の中で処理されてから意識されると言われています。そして脳は私たちが思っている以上に誤認識を起こしやすいとも言われています。つまり、あなたがお兄さんの声を聞いているのはあなたの脳が誤って解釈している可能性も――。

萩原:いやいやいや、それはないですね(笑)だって兄から伝えられた情報を元にお店のレシピに改良を加えたところ、味が凄く良くなったりしているんですから。

―それはすごいことですね。具体的にどのように改良を加えたのでしょうか?

萩原:例えば私たちのスイーツの中でも人気がある「マンゴープリン」は、元々は兄が考案したレシピをベースにしています。しかし、つい最近兄から「マンゴーの風味がもっと強く出せる方法を思いついた」と言われて改良を加えたんです。その結果、より濃厚でフルーティーな味わいが出せるようになったんです。ほら、このマンゴープリンです。どうぞ召し上がってください。

―あ、確かにおいしいですね! これにはどんな改良を加えたのですか?

萩原:はい、冷蔵庫に入れる前に必ず15分間お経を聞かせるようにしています。そうすると霊的な力が入って味に深みがでるんです。

―それは素晴らしいですね。それでは最後に萩原さんから「MES(マジカル・エスニック・スイーツ)」へ足を運んでいただくお客様に向けてのメッセージをお願いします。

萩原:私たち「MES(マジカル・エスニック・スイーツ)」はお客様に異文化の魅力と美味しいスイーツと温かいサービスを提供するために今日も兄弟二人三脚で頑張っています。お近くにお越しの際は是非お立ち寄りいただいて、私たちのスイーツを味わっていただければ幸いです。

―ありがとうございました。

※このインタビューはフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です