オーラが見えてしまう男性が明かす仕事や恋愛での苦悩――心の中が見えないからって平気で嘘をつく人たちが許せない!

高田 透(たかだ とおる)氏

―こんにちは、高田さん。今日はお忙しい中、取材に応じていただきありがとうございます。

高田:いいえ、こちらこそありがとうございます。

―いやぁ、凄い。本当に見えるものなんですね(笑)

高田:はい、お恥ずかしい限りです(笑)

―それではまず最初に、高田さんご自身のオーラが他人から見えるようになってしまった、その経緯について教えていただけますか?

高田:はい。それは昨年、営業の仕事をしていたときのことです。何社か取引先を回り、休憩を取ろうと喫茶店に入った瞬間、突如として僕の身体からオーラが浮かび上がり、周囲の人たちから見えるようになってしまったんです。お店の中にいた他のお客さんに「オーラが見えてますよ」って言われて初めて気が付きました。最初は自分が疲れているからだろうと思っていましたが、それ以来常に僕のオーラが他人に見えるようになってしまいました。

―なるほど、それは驚きましたね。今は……紫色でしょうかね。この色に意味はあるんですか?

高田:はい、気持ちや感情によってオーラの色が変わるんです。例えば喜びや幸せなどのポジティブな感情だと明るい色のオーラがでます。逆に怒りや悲しみなどのネガティブな感情だと暗い色のオーラがでます。今は取材なんて初めてなものですから、緊張して紫色がでているんだと思います。

―なるほど、そのような状態で営業職をしていたのは大変だったでしょうね。実際にどのような影響がありましたか?

高田:はい、とても辛かったです。自分が感じていることや思っていることが他人にもバレてしまうため、気持ちを隠すことができず営業職を続けることができなくなってしまいました。

―それは大変でしたね。今はなんのお仕事をされているんですか?

高田:あ、営業職をできなくなったからといっても会社を辞めたわけではないんです。現在も同じ会社に所属していて、在宅ワークで以前の営業で取り扱っていた案件の見積書作成やその他の事務作業を担当しています。オーラがバレることもないし誰にも迷惑をかけずに仕事ができるので、本当に理解のある職場で良かったと、会社や上司、同僚には心から感謝しています。

―それは良かったですね。プライベートでは支障はないんですか?

高田:大ありですよ。買い物に行くときでも好奇の目で見られるので、もうネットスーパーを利用して引きこもり生活になっています。あと、彼女にも振られてしまい、それからずっと一人ぼっちです。

―どんなことがきっかけで彼女とは別れてしまったんですか?

高田:ある日、彼女が職場での悩みを僕にずっとグチグチと喋っていたんですよ。「へー」とか「ふーん」とか言いながらしっかりと聞いていたんですけど、さすがに長時間になるとこっちも集中力が切れてきますから、思わず彼女の胸元に目が行ってしまいピンク色のオーラを発してしまったんです。そうしたら彼女に「何を考えてるのよ! 私の話をちゃんと聞いてよ!」って怒られて、ビンタされて振られてしまいました。

―とても気の毒ですね。では、オーラが見えてしまうことによって何か得をしたことはありますか?

高田:いいえ、得をしたことなんてないですよ。心が見えないって本当に素晴らしいことだと思います。だからこそ人にはドラマがあるんです。でも、それをいいことに平気で嘘をつく人たちがいます。そういう人たちって最低ですよね。心の中が見えないと思って、誠実さの欠片もない、邪悪な人たち。状況証拠や態度から明らかであったとしても「そんなつもりじゃなかった」とかあとで言い訳をすれば、言い張れば、なんでも押し通せると思っている人たち。そういった人たちはみんな、僕と同じ目に遭えばいいのにって思います。許せません。悪い奴らは普通に生きているのに、なんで何もしていない僕ばっかりこんな目に遭うんだって思います。神様は理不尽ですよ。

―なるほど。ところで、オーラの変化を見せていただきたいのですか、こちらの動画を見ていただけますか?

高田:はい、いいですよ。

―ちょっと私のスマートフォンを見せますね。いかがでしょうか?

高田:あ、可愛いですね。お子さんですか?

―はい、そうなんですよ。今4歳で。

高田:へー、いいですね。そのぐらいの時期が一番可愛いっていいますもんね。

―おお、やはりオーラの色が変わりましたね。緑色になっています。

高田:ははは、子供が好きなんですよ。おかげさまで癒やされました。……まぁ、僕自身は彼女も作れないし、この人生で子供を作るのは無理かなぁ……。

―あ、そんなこと言っていると青くなってきましたね。

高田:ええ、もうこんな風に僕の心情なんて手に取るように見えてしまうものですから、隠し事なんて何もできないですよ。

―ではこちらはどうですか? 相撲の映像なんですが、闘争本能がかきたてられたりとか……。

高田:……。

―……ええ!? ここでピンクですか!?

高田:はは、やっぱり嘘はつけないですよね(笑)

インタビュー:ちょっと、お相撲さんでピンク入っちゃうってことは、さっきの彼女に振られたお話は嘘だったんじゃないですか(笑)?

高田:(笑)

インタビュー:まぁ、それは聞かないでおきますね(笑)それでは、今日は不思議なお話をありがとうございました。

高田:はい、ありがとうございました。

※このインタビューはフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。

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