社運をかけた挑戦が失敗に終わった足時計。挑戦者たちの過酷な現実…個性的なアイデアの実現を目指した結果、倒産寸前に――株式会社足戸「八戸 泰四」氏

八戸 泰四(やべたいし)氏

株式会社足戸 代表取締役社長「八戸 泰四(やべたいし)」氏

―今日はお忙しい中、お時間をいただきありがとうございます。まず最初に足時計についてお聞きしたいのですが、どうしてそんな製品を開発しようと思われたんですか?

八戸:いやあ、それはね、今までの腕時計はありきたりすぎているんじゃないかって思ったんですよ。だから全く新しいアイデアを出そうと考えたんです。足時計なら新しくて斬新だと思ったんですが、どうも市場に受け入れられなかったようです。

―そうですね。足時計はいわゆる「普通の腕時計」と比べると、見た目も機能もかなり違いますからね。ただ、どうしても売れなかったということは何か原因があったんじゃないでしょうか?

八戸:そうですね、どうやら私たちの商品は顧客にとっては必要なものではなかったようです。それに高級腕時計の有名企業がビジネスの機会を奪ってしまったというのもあるんです。私たちは本当に新しいものを作ろうとしていたのに、それが悪しき業界の慣習に潰されたという感じがして非常に悔しいです。

―それは辛いですね。ただ、私たちがいろいろと調べたところでは足時計の売り込み方にも問題があったようです。例えばどのようなターゲットに向けて販売したか、宣伝手法などが適切だったのかという点が挙げられます。

足時計1
足時計2
足時計3
足時計4
足時計5

八戸:それは私たちも反省しています。ただ、今更そういったことを言っても遅いんですよ。私も鬱っぽいから休めと医者に言われているんですが、会社が倒産の危機に瀕している状況なのでどうしても休めないんです。

―鬱とは深刻な症状ですからね。休むことができないというのはとてもつらいと思います。

八戸:そうなんですよ。でも、会社が倒産してしまうと社員たちも全員失業してしまいますからね。動き続けるしかないんです。

―社員の方々のことも考えると非常に難しい立場にあるんですね。現状はどういった方法で会社を再建しようと考えられているんですか?

八戸:正直言って今のところは何も思いつきません。もう頭がパンクしそうで、今にも発狂しそうになっています。

―それは心配ですね。でも、もしかしたら他の人からアドバイスをもらったり協力を得たりすることで新しいアイデアが浮かぶかもしれませんよ。

八戸:そういうことも考えていますが今はあまりにも絶望的で、どうしても前向きに考えることができません。

―でも、何かやりたいことがあればそれをやってみるというのはどうですか?例えば、別の分野でのビジネスに挑戦するとか趣味を深めるとか。

八戸:趣味はあまりないんですよ。ビジネスに関してはこれまでにもいろいろなことをやってきたんですが――。

突然、八戸氏は椅子から立ち上がりズボンのチャックを下ろした。

―八戸さん、どうしたんですか?

八戸:目の前がトイレだと思ったんだよ。すみません、すぐに戻ります。

―い、いや、待ってください。ここはトイレではありません。八戸さん、大丈夫ですか?

八戸:ああ、すみません。ちょっと気分が悪くなったんだ。大丈夫だよ、もう大丈夫。

―本当に大丈夫ですか?休憩してもらってもいいですよ。

八戸:いや、でも会社が倒産しそうなんだ。もう少し頑張りたいんだ。

―分かります。でも、八戸さんの健康が第一です。無理をしないでくださいね。

八戸:ありがとう。大丈夫、頑張るよ。……なんだか自分、鳥になりたいんだよね。

―あ、ああ、そうですか。でも、鳥になることはできないと思いますよ。

八戸:でも、自由に空を飛べるんだよ。羽ばたいて、風を感じて。自分もそうでありたいんだ。

―八戸さん、今は現実に戻りましょう。水を持ってきます。口を濯いで、少し落ち着いてください。

私は席を立ち、水を取ってきて八戸氏に差し出した。

八戸:ありがとう。でも、本当に鳥になりたいんだ。

―八戸さん、自分が鳥になりたいと思う気持ちは分かります。でも、それは現実ではできないことです。もしもう一度、具合が悪くなったら本当に休憩してください。八戸さんの健康が最優先です。

八戸:分かった。ありがとう。

―それでは最後にお聞きしたいのですが、今後の展望という点でどのようなことを考えているんですか?

八戸:実は今、私たちの会社が開発している新商品があります。それは足時計よりも更に進化した、さらに革新的な商品です。ただ、まだ詳しいことはお話できませんが是非ご期待ください。

―なるほど、期待が高まりますね。最後に読者の方々にメッセージをお願いします。

八戸:私たちは常に変化を恐れず新しいことに挑戦してきた会社です。今回の足時計の失敗はその一例かもしれませんが、私たちはそれを乗り越え新しい商品を開発しています。皆さんも変化を恐れず挑戦し続けることが大切だと思います。私たちが負けないように皆さんも負けないように頑張りましょう。

―ありがとうございました。八戸さん、今回は本当に貴重なお話をありがとうございました。

八戸:いえ、こちらこそありがとうございました。

※このインタビューはフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です