父親の死で修学旅行不参加の中3男子生徒、担任の暴言で不登校に 「書くことがないことはないやろ」 神戸新聞NEXT

 兵庫県明石市立衣川中学校3年の男子生徒が、昨秋父親を亡くした直後、担任の男性教諭から暴言を受けて不登校状態になり、その後「不安障害」などの精神疾患と診断されていたことが分かった。学校側は「不適切だった」としている。

 男子生徒らが修学旅行に出発する予定だった10月13日早朝、生徒の父親が自宅で倒れて死亡した。担任は通夜に出席。忌引後の19日に登校した際、修学旅行についてまとめる授業があったが、生徒は父親が亡くなった姿を思い出し、何もできなかったという。

 生徒や同級生によると、生徒が「書くことがない」と言うと、担任は「書くことがないことはないやろ」「おまえにとって修学旅行はそんなもんやったんか」と怒った。生徒は「お父さんが死んだのに何で。頭が真っ白になった」。同級生は「(生徒は)旅行に行ってないです」と指摘。「(生徒の父親の死を)何で忘れてるのかと思った」「クラス中に聞こえる声。あれはない」と話す。

 授業後、担任は生徒に謝ったが、生徒は「(担任は)普段から自分に威圧的。お父さんの死を踏みにじられたようだった」と話す。

 生徒はその後、長時間手や腕を洗うようになり、自分が危害を及ぼしたのではないかと不安になる加害妄想の症状が現れて不眠に。1月下旬から「先生の顔を見るのも声を聞くのも嫌」と学校を休みがちになり、医療機関で「不安障害」「強迫性障害」と診断された。「担任との関わりの困難さがストレスと訴えており症状に影響している可能性がある」という。3月16日の卒業式も出席しなかった。

 生徒には軽い知的障害などがあり、父親の死後初めて登校する前日、母親は担任に配慮を求めていたという。「本当に先生なのか」と、資質を疑問視する。

 担任は神戸新聞の取材に対し「旅行を欠席した生徒には事前学習について書くよう指示していた」とし、「父親の死を忘れていたわけではない。言い方に配慮が足りなかった」と釈明。山田祥千子校長は「男子生徒の受け止め方を考えれば不適切と言わざるを得ない」と話す。市教育委員会は「デリカシーがない」としつつ、対応については「まだ何とも言えない」としている。

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【東須磨小教員間暴行・暴言問題で再発防止検討委員会メンバーを務めた岩井圭司兵庫教育大学教授の話】 10代で親を突然亡くした子どもの喪失感、悲嘆反応に理解がない。そもそも人の死を軽く見ているのか、生徒が自分の思い通りにしなかったことに対する怒りのコントロールに欠けているのか、その両方なのか。いずれにせよ教諭の資質に問題がある。県教委が再発予防策をきちんと出すべきで、時間をかけても研修を受けて学んでもらうのが一番の予防策。なぜこの問題が起きたのかも職場で探究すべきだ。

https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202203/0015142843.shtml

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