【書籍】不屈の心で突き進め!不思議と奇跡に彩られたリアル冒険の書! 川口慧海先生の「チベット旅行記」!

2017年6月19日

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河口慧海 - チベット旅行記

 

電子書評、記念すべき第一回!

ご紹介させていただきますのはKindleアプリで無料で読める奇跡の書!

河口慧海」先生の、「チベット旅行記」です!

イヤッホゥーイ!

「ちょっと行って来た」みたいな感じの可愛らしいタイトルですが、その内容はガチで壮絶です。

何度死にかけても絶対に死なない!

お寺の住職であった河口慧海先生は、三十一歳にしてお経の原書を手に入れようとチベットへ旅立つことを決意します。

交通手段は「馬」が当然の1897年。当時チベットは鎖国中で、日本人は誰一人として入国したことがありませんでした。

そんなところへ辿り着けるあても費用もないのに、お寺を捨てて海を渡ろうとしている慧海先生を周囲の人たちは「ただ死にに行くようなものだ」と必死になって引き止めます。

しかし慧海先生は「日本で普通に生きてたって死ぬときは死ぬよ」などと実にお坊さんらしいコメントを入れながら制止を振り切り、神戸港から出発してしまいます。

そこから再び日本に戻ってくるまでの六年間は、ゲームも真っ青な大冒険。

当たり前のように中国人やチベット人になりすまし、日本人だとバレたら即死な状況も平然とした顔で切り抜けていく。

偶然出くわした人物が探している人物だったとか、お経を読んでいる間に自分より前に風呂に入った人が死んだとか、吹雪の雪山で遭難したところを瞑想して生き延びるとか、そんな奇跡や不思議も山ほど出てくる。

宿に泊めてくれる人もなくボロ雑巾のように邪険にされたとしても、飲まず食わずで登山中に靴が壊れ足がぐちゃぐちゃになったとしても、肺から溢れる黒い血をとめどなく吐いたとしても、それでも心は折れず、ただひらすらに歩き続ける。

自分が日常生活で感じる限界なんて、本当は全部まやかしなんだろうなと胸が熱くなる瞬間が何度もきます。

全ページに渡りその強さに打たれ続ける、楽しくてしょうがない作品なのですが、一番泣けるのはラスト直前のとき。

経緯は端折りますが、目的を達成したあとも自らの命を投げ出し恩人の救出に向かおうとする慧海先生を、日本人の知人たちが必死で説得をします。

「恩人の救出なんてできないし、そんな無駄なことのために死んだらどうする? 君はもうチベットに入国するという凄いことを成し遂げたのだから、生きて日本に帰ってそれを広める義務があるんだよ」

三人に取り囲まれ、一晩中の説得を受けましたが、流される慧海先生ではありません。

「たとえ世界に対する義務を尽くしても、自分が自分に対する義務を尽くすことが出来んようでは何にもならぬ」

「ここで恩人を見捨てて日本に帰ったら、それこそ日本の恥だ。義理のために死んだ方がどれほどましなことか」

そう言って、知人たちを振り切って救出に向かうんです。

まだ侍のいた時代に生まれた日本人って、こんなにも気高く強靱な精神を持っていたのかと畏敬の念に堪えません。

去年、僕は二週間ほど入院していた時期があったのですが、その間に久々に読み返しまして、やっぱり最高に面白かったです。

ボリュームもバッチリ。古い日本語が読みづらいかもしれませんが、少しすれば慣れてきます。病院から一歩も出ることができない退屈な毎日でしたけど、スゲー冒険をした気分になれましたし、生きる気力が湧いてきて止まりませんでした。

現実に存在したリアルヒーローの冒険譚――そこから学べることはご自身の世界をきっと拡げてくれることと思います。

こんな図書館にあってもなかなか借りるチャンスもないような本が、簡単操作でタダで読めてしまうなんて本当に凄い時代ですね。

心から推薦する一冊です。是非!

 

河口慧海 - チベット旅行記